June 14, 2024

デイリーアップデート Vol. 110 7月29日

本日も隔離措置の続くフィリピンの様子をお知らせいたします。まず初めに本日の感染者数ですが陽性感染者数85486名、死亡者数1962名、回復者数26996名となっています。1日の感染数は1874名でマニラ首都圏が728名でトップ、2番手はセブ州の325名になります。アクティブケースは56528名です。

それでは本日もいくつかのニュースをピックアップしてみたいと思います。

 

【Metro Manila】

  • マニラ首都圏のコロナ病床 逼迫

保健省は首都圏のコロナ患者用病床の使用率が26日時点で82.2%に達していると発表し、病床数が危機的水準まで減っていることを明らかにしました。ICUベッドが73%、個室ベッド82%、一般病棟ベッドが86%となり他の地域と比べても突出して高い稼働率となっています。

 

  • コロナ禍の企業調査、アジア開発銀行

アジア開発銀行ADBはコロナ対策のロックダウンの影響で、事業を一時的にでも閉鎖することを余儀なくされたと回答した企業が65.9%に達したと報告しました。一時閉鎖のほか、事業縮小が29%、廃業が1.1%の回答あったようです。また資金繰りに関し33.6%が運転資金が底をついたと回答したそうです。

 

  • オンライン申請の需要増大

フィリピン政府は今回のコロナウイルスの対策として今後、多くの申請業務をオンラインで行うことができるようシフトしていく方針を打ち出しています。貿易産業省は27日に輸出業者がその認証手続きをオンラインで行える制度を、新たに導入したと発表しました。

 

  • 新たな産業の営業許可、ジムなど

省庁間の対策チームはロックダウンの分類がGCQにあるエリアで更に多くの業態が部分的に運営再開を許可する声明を発表しました。具体的にはジムや運動施設、インターネットショップ(ネットカフェ)などで、30%までの収容率で運営再開となるようです。また各映画館が提唱していた運営方針もついに承認され50%までの収容率で運営が再開される見込みの様です。政府はこれまでロックダウンを4段階に分類し、それぞれに運営が許可される業態などを厳密に仕分けていましたが、思うように感染数がコントロールできない現状と、長引く規制、締め付けに耐えかねる事業者の声にこたえロックダウンの規制が徐々に弱まっています。ただし、それにならって感染数も収まらない現状がフィリピン政府を最も苦しめています。

 

【Cebu Mactan】

  • セブ州 ローカル3都市 次なるステージに移行か

セブ州の中で比較的規模の大きいとされるセブ市、マンダウエ市、ラプラプ市ではこの2か月ほど、感染数増大のため長らく経済の多くを犠牲にしても感染拡大を防ぐ施策を優先し実行されてきました。27日に開催されたIATFのミーティングではいよいよ、感染防止と衛生面への配慮を保ちながら経済をいかに再開するかという議論が始まったようです。特にセブ市ではこの1週間ほどで感染者数が落ち着きを見せ始めています。

 

  • セブ市国家警察、隔離終了

100名以上のコロナウイルス陽性が認められていたセブ国家警察の職員が29日に無事、隔離期間を終え、感染からの回復が認められ隔離施設から解放されたようです。29日までに101名が法的に隔離状態を強制された状態にありました。これまでに合計511名の警察職員が感染が確認され、そのうち322名は既に回復しています。

 

  • 患者を出待ちする家族を強制帰宅

セブ市地方政府はセブ市内の大型病院の前で回復した家族の退院を出待ちしている家族が大勢群がっている様子を指摘し、病院の外に待機するのは決して安全性の高い行為ではないと帰宅することを強制しました。病院前の通りでは多くの家族が患者が回復し退院して出てくるのを迎えに出向いていたようです。

 

本日は以上となります。ロックダウンの分類とその実態が変わってきていることに関し、我々は常々、ロックダウンが骨抜きになっていると指摘しその有効性に疑問を感じていました。当初、人の動きを強制的に制御し、接触を圧倒的に防ぐことは短期決戦という意味で有効性があるかもしれないと思われました。しかし実際は、政府の実行能力の甘さ、あるいは国民一人ひとりの意識の低さなのか、感染数が落ち着くことなく経済危機に耐えかねて6月からロックダウンの緩和を行いました。その後は感染増大の一途で、ここ数週間は連日4桁越えです。感染が明らかに拡大する中で経済再開することを面と向かって推進できないまま、出てきた動きが、ロックダウン分類の中身を少しずつ変えることです。本来、GCQでは許されることのなかったジムの再開が、8月1日からはGCQでもジムの運営再開可能となるのは、最たる例かと思います。このままでは経済も感染防止もじり貧状態です。フィリピン政府は考え新たに現状に真摯に向き合うことが求められていると感じます。