October 1, 2023

デイリーアップデート Vol. 111 7月30日

本日も隔離措置の続くフィリピンの様子をお知らせいたします。まず初めに本日の感染者数ですが、今現在7月30日フィリピン時間18時30分においてフィリピン保健省からの最新の感染数の発表はありません。ただし、速報で1日の陽性感染数が3954名で過去最大であったことが省庁間のタスクフォースチームから書面にて発表されました。明日、7月31日は15日ごとに迎えるロックダウン分類の見直しの日であるため、感染まとめ報告に時間を要しているのかもしれません。

それでは本日もフィリピン国内のニュースをいくつかピックアップしたいと思います。

【Metro Manila】

  • ロックダウンの行へ、本日に判断か

明日7月31日で再び期限を迎える各地のロックダウンですが、大統領をはじめとする各政府役人はこの2か月の間継続して感染数が増えていることを考慮し、ロックダウンの厳格化もあり得るという考えを覗かせています。大統領報道官によりますと既に28日にはコロナ対策本部での協議が終了しており、その後各自治体からの要請も考慮し大統領の最終判断を仰ぐ予定です。国立フィリピン大学の予想では7月末日までに8万5000人の感染数に達すると予測しておりましたが、実際は昨日29日に8万5486名に達し予測を2日上回る速度となってしまいました。一方で、8月1日よりGCQ下で禁止されていたジムなどのスポーツ施設の運営が制限付きで解除されると発表され、これは事実上の規制緩和になります。仮に8月1日から首都圏のロックダウンがGCQからMECQへ引き締めされても、その中身の実態はほとんど厳格化前と変わらない見かけだけのロックダウンになるのではないかという懸念もあります。

 

  • ワクチンの優先的供給 中国政府から

フィリピン、ドテルテ大統領と中国の習近平国家主席の間で中国がワクチンを開発した場合、フィリピンへ優先的に供給する約束を取り交わしたと報じられました。これは先日の大統領施政方針演説のさなかで大統領から直接発表されたとともに、中国外務省も28日の会見で同様の発言をしています。一方でドテルテ大統領は中国と領有権を争う南シナ海問題について対立を避ける姿勢を示しました。

 

  • コロナ対策法 第2弾可決

フィリピン上院議会は新型コロナ対策法の第2弾となる法案を可決したようです。1400億ペソの資金を活用し、生活支援と雇用促進のために利用されるようです。失業者らに復興事業などで一時的に雇用を行い、また低所得層や失業して帰国したOFWなどに給付金を配布する予定の様です。また医療従事者への現金給付などが盛り込まれています。

 

  • 政府現金給付 24万人に資格なし

フィリピン政府が実施したコロナウイルス対策の一環の低所得者向け現金給付第1弾のうち、本来受給資格のない約24万人が受給していたと発表されました。さらに約67万人に二重給付していた事実も明らかになりました。不適切な給付は地方自治体に返金されるべきとして、受給者に対し返還を求める督促状を送る可能性があるようです。

 

【Cebu Mactan】

  • バコロド市、ネグロスオリエンタル州、ECQ要請

セブ州の隣に位置するネグロスオリエンタル州で主要な都市のひとつであるバコロド市では医療団体が中央政府に対し、ロックダウンの分類をECQという最も厳しい隔離措置へ強化することを求めているそうです。同市では帰郷するOFWの対応や既存の感染者により病床数がかなり逼迫しており、医療現場から医療崩壊の危機が現実的なものとして指摘されています。

 

  • 公共市場の継続を約束 セブ市長

セブ市では感染拡大防止の一環として、セブ市最大の公共市場で働くベンダーへの大規模感染検査(おそらく抗体検査)の実施を予定しています。これに際し、市長は仮にベンダーの中から感染疑いが発見された場合も、市場の運営には影響が出ないことを約束しました。感染疑いが認められた場合、通常のプロトコルに沿い、その対象者や隔離施設へ送られますがその他の営業などには影響が出ないそうです。

 

  • セブ市、ロックダウン緩和を期待

明日31日で期限を迎える既存のロックダウンの分類において、国内で唯一MECQに分類され、6月15日から7月末までの約1か月半もの間、2度目の厳格な隔離措置におかれたセブ市ですが既に、感染数も落ち着きを見せており8月からのGCQへの緩和が切望されています。同市では市のロックダウンとは別により小さなエリア単位でクラスター感染が発覚した場合に、局所的にさらに厳しい隔離措置を実施するなど行い、その効果が表れていると考えられています。

 

本日は以上となります。明日、フィリピンは祝日のため早ければ今日にも大統領から8月からのロックダウンについて発表があるかもしれません。ちなみに明日の祝日は本日決定し、大統領から発表がありました。現在も感染者数のアップデートが保健省より発表されておらず、隔離期日を前に慎重な確認作業が行われているものと思われます。一方で速報によると本日の感染数は1日3000人以上と過去最大を記録、大統領の決定にも影響を及ぼす結果になりそうです。