October 3, 2023

デイリーアップデート Vol.117 8月10日

本日も隔離措置の続くフィリピンの様子をお知らせいたします。まず初めに本日の感染者数ですが累計感染者数136638名、死亡者数2293名、回復者数68159名となっています。1日の感染数は6958名でおよそ7000名に迫る勢いです。特にマニラ首都圏での新規報告数は4163名と群を抜いた記録となっています。アクティブケースは66186名で10日ほど前に回復数の修正(1日38000名回復)した時よりも既に多い結果となっています。

今週末もウィークリーアップデートの動画を収録しておりますので合わせてご確認ください。

https://youtu.be/sW-KksBODn4

 

それでは本日もいくつかのニュースをピックアップしてみたいと思います。

【Metro Manila】

  • 累計感染数 東南アジア最大に

先週既に予測されておりました累計感染数の東南アジア域内最大化ですが、予想通り週末を待たずにインドネシアを超えフィリピンが東南アジアで最大数を記録してしまいました。9日時点での両国の感染数はフィリピン12万9913名に対しインドネシアは12万5396名となっています。フィリピン政府はこの結果はフィリピンの検査数の多さに比例しているものとして悲観的な見方を否定しています。実際、フィリピンの累計検査数は164万件、1日の検査数が2万9000件であるのに対し、インドネシアは累計が91万件、1日の検査数は1万5000件とフィリピンと比べ少ないです。また死亡者数もフィリピンの方が少なくとどまっています。今後もフィリピン政府は検査数をどんどん伸ばしていき感染者の特定とクラスター単位での隔離処置を実施していく予定の様です。

 

  • フィリピン人の配偶者、入国にビザ必要

入国管理局ではこれまでフィリピン人を配偶者にもつ外国人やその扶養家族に対して、婚姻証明などを提示することで入国を許可していたところを、今後はきちんと移民ビザを提示できない場合は入国を拒否する方針であることを発表しました。3月から始まったロックダウンによりフィリピン政府は外国人へのビザ発給を完全に停止していますが、移民ビザ保有者(永住権)に関しては引き続き入国を認めていくそうです。

 

  • コロナ陽性者の隔離部屋 各企業に義務付け

貿易産業省は各企業に対し、コロナウイルス陽性者向けの隔離部屋を準備することを義務付ける方針を明らかにしました。現在はIATFの承認待ちとなります。職場の衛生安全基準を厳格化し、企業内で陽性者が出た場合に直ちに対処できる体制を求める狙いがあるようです。中小企業など自前で準備できない場合は、近場の隔離可能な施設と提携することが必要となります。

 

  • 政府のインフラ事業 8案件を棚上げ

フィリピン政府の目玉政策である大規模インフラ事業の優先100案件の中で8案件が棚上げされたことが報告されました。コロナ対策で失業者が増大する中、雇用創出効果が高いと思われる事業へ優先的に注力するための対応の様です。

 

【Cebu Mactan】

  • セブ地方で治験中のアビガン使用

中央ビサヤ地方では既に1か月ほどの期間、治験中の日本の抗インフルエンザ薬アビガンを使用していることが公に発表されました。重症例の患者に利用されているようで処方する際は医師にその効果や経過を報告する義務があるようです。

 

  • セブ国税 支払い期日延長

7月末で隔離措置が緩和されたセブ市では、国税をはじめとする政府機関も運営を再開始めておりますが、法人税などの支払い期日を9月30日までに延長するようです。8月12日までにセブ州知事により正式に発表されます。

 

  • 隔離違反者 罰金措置

セブ市では隔離措置の違反者にはこれまで社会活動への参加やセミナーの受講が求められていましたが、今後、シンプルに罰金1500~5000ペソまたは30日間の拘束といった罰則で処理していくそうです。

 

本日は以上となります。止まる気配の一切ない感染に対しフェイスシールドの着用義務、隔離部屋の設置などその必要性を測りかねる施策が次々と発表されています。今後フィリピン政府は首都圏のバランガイで1戸ずつ訪問しPCRを行うなど考えているようです。PCRが陽性の場合は直ちに隔離施設へ連れていかれそのバランガイもハードロックダウンが実施されるようです。犯人捜しのような感覚に陥っています。