本日も隔離措置の続くフィリピンの様子をお知らせいたします。まず初めに本日の感染者数ですが累計感染者数147526名、累計死亡者数2426名、累計回復者数70387名となっています。1日の新規感染数は4002名でアクティブケースは74713名です。本日も新規感染のうち半分以上はマニラ首都圏からの報告で2445名発症していることになります。
それでは本日もいくつかのニュースをピックアップしてみたいとおもいます。
【Metro Manila】
- 職場での飲食制限 フェイスシールド義務化
大統領報道官はロックダウンが実施されている地域を対象に、職場での飲食や喫煙を制限する方向性を発表しました。主に社員食堂など人の集まりやすいところでの飲食を禁止します。また喫煙も一定の環境下以外では禁じられます。加えて職場でフェイスシールドの着用も義務化する方針を発表しました。これが決定すると、15日からの公共交通機関でのフェイスシールドの着用義務に加え、フェイスシールドの使用頻度が増すことになります。物価高騰や品切れなどが不安視されます。
- LRT1号線で従業員100名解雇
フィリピンの軽量軌道交通LRT1号線を運営するライトレールマニラでは、全従業員の2割に相当する100人以上を9月までに解雇する方針を発表しました。コロナ対策の外出制限のため通常時の乗客数が、9割減少したことが大きく影響しています。LRTではロックダウンが始まった3月から5月末までの間運行を完全に停止、6月には再開できたものの、衛生基準順守のため定員の15%以下での運航が求められてきました。
- 人員整理約1000社
労働雇用省の発表によると8月1日~9日の間で1万6134名の人々が解雇されたそうです。解雇した企業はおよそ1000社に及びます。1日あたりの解雇数は1792名で今年の最悪だった6月の記録を既に上回っています。コロナ対策の影響での合計の解雇者は15万7705名と報告されています。一方、民間の世論調査会社の発表によると国内全体の失業者は既に730万にも及ぶとの発表もあります。
- 外国人訪問者73%減少 1~7月期
観光省の発表によると、1~7月の外国人訪問者数が前年同期比73%減少の130万人だったとのことです。観光収入は72%減の810億ペソになります。
【Cebu Mactan】
- 大手テレコミュニケーション会社 回線トラブル
国内最大手テレコミュニケーション会社PLDTはそのサービス利用者から不正な回線の遮断と転用が行われていると報告を受けているようです。インターネットユーザーが各々のネットトラブルをフェイスブックに投降したことがきっかけで判明しました。PLDTの技術エンジニアによると不正に遮断された回線はどこか別のポートに接続されているようです。同社は看過できな不正行為であるとし、原因の究明に努めています。
- セブ市6地域でロックダウン解除
8月からロックダウンの緩和が行われGCQとなっているセブ市ですが、一部のエリアでは感染者が密集しているとして8月以降も部分的なハードロックダウンが行われていました。5つのバランガイの中の6つのエリアで行われていたハードロックダウンですが、回復者が増大し1か月にも及んだハードロックダウンの解除が行われることが国策チームから発表されたようです。
本日は以上となります。各社で雇用解雇の動きが加速しているニュースが散見されました。失業率に関する予測動画を以前アップデートしておりますので是非ご覧ください。
経済投資情報 失業率
事実、多くの企業はその運営が非常に限定的に制限されています。売り上げが生み出せない状況で規模の縮小をやむを得ず検討していることでしょう。一方でフェイスシールドの着用義務など、経済の再開と感染予防の両立が求められる中、どれほどの効果があるか測りかねます。むしろ、フェイスシールドを購入できない市民らがさらに出社できない状況を生み出し経済活動の減速を助長しそうです。経済と感染予防のバランスが非常に難しいです。
Part.63 18万人医療機関パンクのフィリピンと増加始まった日本
Part.62 加速するフィリピンと熱帯びる日本
Part.61 治療者13万人成す術なしフィリピンと宣言解除で増加日本