本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。まず初めに本日の感染者数ですが陽性感染者数38511名、死亡者数1270名、回復者数10438名となっています。本日1日で999名の感染者が報告されています。
【Metro Manila】
- マニラ首都圏、外出制限維持
フィリピン政府は7月1日からマニラ首都圏で現在行われている外出制限GCQの継続を発表しました。対策チームから大統領への提言書では一部の分野でさらなる緩和が盛り込まれていましたが、大統領の決断は現状維持ということになります。一方でマニラ首都圏外、南部で主に工場などが集積しているバタンガス州やラグナ州といった地域ではMGCQという外出制限のさらなる緩和が行われました。これにより日系を含む工場各社は更に製造を加速することができるものと思われます。
- ジープニー運行再開か?7月3日から
陸運局では7月3日からこれまで感染リスクが高いとして運行再開を見直していたジープニーの再開を許可するという発表を行いました。およそ6000台のジープニーが49路線で運行再開する見込みの様です。運転手は運行再開にあたり宣誓書の提出と乗客への保険取得が必要とされるようです。運行に際してはマスクと手袋着用、体温検査、常時消毒清掃の実施、乗客数は50%までといった規則が課せられるようです。
- フィリピン航空、7月の運行予定を発表
国内フラグシップエアラインのフィリピンエアラインが7月からの政府の隔離外出制限の方針決定に伴い、フライト運航スケジュールを発表しました。国内の路線に加えいくつかの国際線の運航も復旧させるようです。国際線は日本の羽田空港を含むアジアを中心に、北米エリアのフライトも再開するようです。国内線ではセブマクタン空港を含む多くの路線が再開されるようですが、国内線の利用客は各渡航先の地域の受け入れ態勢により、渡航前に様々な書類を準備しなくてはならず直前での欠航なども相次いでいるようです。
【Cebu Mactan】
- セブ市、外出制限維持、ECQ
首都圏と同じくフィリピン中央政府は7月1日以降のセブ州での感染対策を発表し、現在感染のホットスポットとされるセブ市ではECQの継続が指示されました。その他、セブ市の隣町で前回の制限期間(6月15日~30日)ではMECQという2番目に厳しい隔離措置が行われたタリサイ市ではGCQへの緩和が指示されました。その他、セブ州の主要な都市であるマンダウエ市とラプラプ市は現状維持のGCQ、その他のセブ州の地域はMGCQという最も緩い隔離措置が継続されます。セブ市は引き続き国内で唯一ECQが実施される地域となりました。
- 通行証不足、深刻な問題へ
セブ市では外出制限の規制を改めて強化するために一度発行済であったQuarantine Pass(通行許可証)を無効化し、新たにパスを配布しなおすことを決め、実施しています。これにより各世帯から外出できる人数を制限する狙いがあり、前回までは必要以上の枚数を発行し結果、隔離中にもかかわらず多くの外出を許可し規制しきれない結果となっていました。発行済パスの無効化後、各世帯へバランガイ単位での配布を発表していましたが、現在もパスがいきわたらず必要な外出ができない世帯が多く出現しているようです。
- セブ市感染者数
セブ市の感染者数は7月1日現在合計で5596名が報告され、そのうち2516名が現在も陽性患者として治療などが必要な状態にあります。1日の新規感染者数は107名で回復者は174名、死亡者数は11名と発表されました。
本日は以上となります。7月に入り2020年も残すところあと半分です。フィリピンも世界各国と変わらず多くの損失を生み出す2020年前半戦となり、その様相は今後も続いていくことが予想されます。国内では主に外出制限の「現状維持」が指示され7月2日以降、各人各社が各々の対応を行っていくことでしょう。隔離措置が緩和されているようで、これまでとは全く違う日々が過ぎています。各コンドミニアムでは依然として厳しい対応(内覧禁止や予約制など)を行っており、また実際にそれを運営管理している内部の人間は率直に対処が間に合っていないようです。指示のかけ違いも多く起こっています。人員が少ない中でこれまでよりも厳しい制限の中、不動産管理の現場もうまく運用できない実情が日に日に露呈しています。
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