本日も隔離措置が実施されているここフィリピンから現在の状況をお知らせいたします。
特に本日はセブで大きな動きがありましたので、そちらにフォーカスしてお伝えしたいと思います。
まず初めにフィリピン全土の感染者数でございますが、陽性感染者707名、死亡者45名、回復者26名となっております。
【Metro Manila】
陽性感染の上院議員、医療機関へ出入りし非難
フィリピン上院で議員を務めるKoko Pimentel氏は、現在自身がコロナウイルスの陽性反応のため自宅隔離状態にあるにもかかわらず、妊娠中の妻の付き添いのため25日夜間にMakati 市最大の医療機関Makati Medical Center(MMC)へ出入りしていたことが発覚し、同病院を含め市民より強く非難されているようです。
MMCからは正式に文章にて非難を表明する発表がありメディアを通じて発表されています。Pimentel氏も深く謝罪の意を表明するとともに自身の落ち度を認めているそうです。
マニラ国際コンテナ港、一時閉鎖
Metro Manilaの主要な物流航路となるマニラ国際コンテナ港で陽性反応を示す職員が発症したため、同港は一時的に閉鎖すると発表いたしました。ただし、輸入手続きなどの手続きは継続し、なるべく物流への影響を最小とするよう努めるようです。
日系航空2社、減便もマニラ便継続
マニラ国際空港に就航する日系大手航空2社の日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は新規外国人の受け入れや国内線の完全停止しているマニラ国際空港への就航を減便するも継続していくことを発表いたしました。
両社ともに既存の便のうち1本のみ残しその他は休航とするようで、JALは成田から1日1本、ANAは羽田から1日1本の便を継続するそうです。
既に新規ビザや観光目的入国のビザ免除プログラムはフィリピン政府の意向により一時的に停止しており、主な乗客は日本に住むフィリピン人やその家族などに絞られるものと思います。
【Cebu Mactan】
セブ州全土でEnhanced Community Quarantine実施
セブ州知事は昨日のセブ州Lapu-Lapu市で2人目のコロナウイルス陽性患者の発表に伴い、州全土でEnhanced Community Quarantine(ECQ)の実施を正式に発表いたしました。
これは中央政府からの指示ではなく、州政府およびその関連自治体が独自に決定したこととなります。
そのため、各州で実施のタイミングが異なるようでして
Cebu市は3月28日(土曜日)正午12時~、Mandaue市は3月29日(日曜日)深夜0時~
、Lapu-Lapu市は3月29日(日曜日)深夜0時~、
そして最終的にセブ州全土で3月30日(月曜日)深夜0時~の実施となります。
実施内容はLuzon島で中央政府が実施しているECQと同じ内容で全ての人の移動を制限し、自宅での隔離待機の厳守が求められます。
例外も同じく、医療従事者や生活必需品(食品など)に従事する販売員、物流、コールセンター、ホテル宿泊業などになりそうです。
ただし、ホテル宿泊業は既に新規の予約やチェックインは禁じられているため、既存の宿泊客に対するサービス提供のみとなるものと思われます。例外を除き全ての住民は自宅隔離、そして全ての企業はWork Suspend(営業停止)措置が取られます。
セブ州、コロナウイルス感染者数
セブ州での感染者情報ですが、Cebu市12名、Mandaue市1名、Lapu-Lapu市1名、その他セブ州地方1名となっております。世界的に、またフィリピン全土でみても非常に少ない水域であるかと思います。
ただし、コロナウイルスの症状に似た兆候を訴えている患者数が1000名近くに及ぶそうです。
セブ国際空港、国際線の乗り入れ全面禁止
セブ国際空港は出発地に関わらず全面的に国際線の到着を禁止することを発表いたしました。既に、外国人の入国の際には到着後14日間の自宅隔離を義務付けておりましたので実際の外国人の到着は0になっておりましたが、
本発表を受け国外に住むフィリピン人を含むすべての人々がセブ島への入国が事実上不可能となったことになります。
以上となります。
本日最も大きな発表はもちろんセブ州全土のECQでして、弊社におきましてはMakati本店に続きセブ支店も完全に営業停止となります。
そのため明日3月27日(金曜)は最終営業日となる予定です。様々な作業が全て中座する形となりますので、特に入居者への負担が最小限となるようにアナウンスを出していく予定です。
また弊社の従業員を含む多くのセブ在住のフィリピン人がパニック状態になり食料品の買い占めがセブでもすでに始まっているようです。
スーパーマーケットにはSocial Distance維持のため、入場制限がかかり現地スタッフの情報によりますと、スーパーに入るまでに1時間以上またされ、その後レジでも長蛇の列だそうです。
一方で月末が近づいていることで、多くの方々が金銭の貯蓄が少なくなっている時期で食材を買いたくても買えないなどの状況も報告されており、パニックに拍車をかけかねません。
幸い弊社ではこれらの状況を事前に予測しておりましたので、多少なりと社内に食材の備蓄をしており、それらを明日従業員へ開放する方向で調整しております。
また弊社のセブ事業で大きな割合を占めているサービスアパートメント(SA)やマンスリーレジデンスなどの宿泊業は地方政府発表の「例外」に該当します。
既に多くの宿泊者はチェックアウト済で新規のチェックインが認められない以上、既存の宿泊者のために必要最低限の人材で運営できる体制を急ピッチで進めております。以下、Marufuji グループ各社の動きをまとめます。
【Marufuji グループの動き】
セブ支店、就業体制の確認
ECQが及ぼす顧客への影響を最小限とするよう、現在の宿泊客、賃貸テナントの把握を行っております。セブ地方政府から足早に情報が発表されるため短い準備期間となりますが、既に本社のテレワークチームも含め、対応を検討し27日の対応を決定しております。
備蓄の開放、およびCalamity Loanの検討
営業停止に備え顧客対応を進める中で従業員への配慮も行ってまいります。特にセブは感染者集が非常に少ないにもかかわらず政府の意向で隔離措置へと進んでおりセブ現地の人々は事態の大小にかかわらず大きな不安感にさらされている可能性が高いと考えております。弊社として従業員にできる最大の配慮を行っていく予定です。
皆様もお気づきかもしれませんがフィリピンでは実際の感染者数に対する政府の動きが非常に過敏で経済への影響を配慮できていない動きであると言いざるを得ません。
我々のような中小企業は非常に大きな影響を受けており、隔離措置解除後も一つ一つの作業を回復させるのに大きな労力を要することは目に見えております。
しかしながらこのフィリピンにおいてそれらの行政命令に従って動いていくのは避けては通れないことであり、フィリピン政府の、国民一人一人の意思や考えを尊重しながら最善の対応を行えるよう日々、動いております。
皆様におかれましても、これらの影響が少なからず不動産運営上発生しているものと思われますが、日々のアップデートを参照に何卒ご理解賜れますと幸いです。今後も細かな動きに注目しながらアップデートを継続してまいります。
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