本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。
まず本日の感染者数ですが陽性感染者数5878名、死亡者数387名、回復者数487名となっております。
昨日からさらに200名以上の感染者が確認されております。
【Metro Manila】
国内日系企業、生産維持困難
フィリピン国内の税制優遇エリアで製造を行っている日系各社は世界の拠点と連携を取り合いながら需要を確認し製造要請を行っているようです。
ですが工場内でのSocial distanceの確保などのため従来の必要従業員数を出社させることができず、生産が30%程度まで落ち込んでいるところが多いようです。
経済開発庁長官、経済活動の一部再開を要求
経済開発庁長官は30日の隔離期間終了後、一部の業態だけでも活動再開するよう要求したそうです。特に優先すべきとしたのは政府主導で進めているインフラ政策のいくつかの事業で、南北高速道路の結合工事や鉄道の改修作業とのことです。またショッピングモールや理髪店、クリーニングサービスなども再開を求める発言を行ったとのことです。
中央銀行、利下げ
フィリピン中央銀行は政策金利を0.5%緊急利下げすることを発表しました。中銀は既に2月に0.25%、3月に0.5%の利下げを実施しており今回の利下げで政策金利は2.75%となります。今回の隔離に伴い経済活動がほぼ停止していることへの影響を危惧し、景気下支えのため実施するそうです。
国内損失予測
フィリピン国内では今回のコロナウイルス感染の終息が遅延した結果、最悪のケースとして2.5兆ペソの損失が計上される試算を発表しました。現在の世界的パンデミック状況が収まらず世界的に景気後退することを想定した試算となるそうです。
通行車両の取り締まり強化へ
フィリピン政府は通行中の車両に対する取り締まりを強化する旨を発表しました。現在、隔離が始まり約1か月以上経過しますが、各人の警戒心が薄れ明らかに交通量が増大していることを受けての措置となります。大統領は国家警察(PNP)へ運転手と同乗者が外出許可証を携行しているかチェックするように指示したそうです。
【Cebu Mactan】
セブ州感染拡大
セブ州では本日4月17日に隔離開始後最大となる85人の新規感染が報告されたそうです。合計の感染者数は180名となりこれで感染者数が3桁となってしまいました。85例のうち84例はセブ市で報告され、残りの1名はラプラプ市からとのことです。セブ市の84例はいずれも既存の感染者との接触が認められておりセブ市単体では合計161例となります。
トータルロックダウン進む
セブ市をはじめ感染者の増大を見せているビサヤ地方ですが、感染者が確認されたバランガイでは各自治体の判断でTotal Lock Downが行われているようです。Lock Down となったバランガイでは人の出入りが全面的に禁じられておりエリア内外からの入境も原則厳しく取り締まられているようです。
本日は以上となります。まだまだ規模感は小さいですが感染の増加率が大きいセブは心配しています。
特に首都圏と異なり物流なども多くないため感染増大、Lock Down強化、物流停滞、物資不足そして困窮など副次的に連鎖が続くことが想定されます。
一方首都圏では確かに車の交通量が増えている印象で、私が住むMakatiでは明らかに出回る人の数が増えているように感じます。隔離に対する疲労からなのか、意識が薄れているためなのか、いずれにせよ政府は再度厳しく注意喚起するとともに取り締まっていくようです。
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