本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。まず本日の感染者数ですが陽性感染者数13597名、死亡者数857名、回復者数3092名となっています。
【Metro Manila】
本日5月22日午後4時時点で新規の感染報告が163名あり合計で13597名がこれまで感染していることとなります。163名のうち56%にあたる91名はマニラ首都圏での報告となり、34%の56名はセブ市を含む中央ビサヤ地方からです。残りの10名ほどはその他のエリアからの報告となります。フィリピンではここ連日200名以上の感染報告が日々続きましたが、数日振りの100名台の新規感染となります。依然、高い数字で感染が増えていることがわかります。政府は現在も感染の第1波が続いているとの見解を発表し、第2波の可能性を否定しています。
フィリピンでは現在も感染の拡大が収まらない事態が続いています。同時期にロックダウンへ踏み切った隣国のタイやマレーシアでは感染抑制が進み各種の制限が緩和されている中で、同時期に隔離措置に踏み切ったフィリピンでは同国のような成果が挙げられていない実情です。一方でフィリピン政府からの感染者情報はあくまで数値のみで、具体的な発生場所や感染経路の追跡結果、クラスターの発生地など詳細な情報にかけており、一般市民には感染の原因を推察することが非常に難しい状況です。唯一公表されているのは感染者に占める医療従事者の割合で、こちらは18%と高い数値のため、各メディアでは院内感染の広がりを疑う声も上がっております。
大手財閥のサンミゲルコーポレーションは16日以降の外出制限の一部緩和を受け、操業再開のため従業員の感染状況を調べるための検査を開始したと報告いたしました。現在は検体採取を先行しており、判定のための専用検査施設も建設を進めているそうです。当面は出勤させる本社従業員を20%程度に抑え、その他をテレワークで運営にあたるようです。
マニラ首都圏内の大型モールは外出制限の一部緩和後、徐々にその運営を再開始めています。アヤラモール、ロビンソン、SMなどの有名モールはそれぞれに政府発行のガイドラインに従い、並ぶ際のSocial Distance を維持し、入場時の検温や年齢制限の徹底に努めているようです。
【Cebu Mactan】
フィリピン航空は現在5月31日までとしていたセブと日本の成田空港をつなぐ便の休航を6月30日まで延長すると発表したそうです。また同社で運行している首都マニラと日本の各都市(東京、大阪など)をつなぐ便も軒並み休航延長されることが発表されました。
セブ州で実施されている簡易マス検査の結果524名が何らかのコロナウイルスに関する抗体を持っていることがわかりました。それを受けビサヤ地方保健省はさらなる検査のための協力を依頼しています。これによりコロナウイルスの蔓延マップを作成するなど各種のデータを算出し感染拡大予防などに役立てる狙いがあります。
セブ市では本日新たに40名の新規感染が報告されました。そのうち9名は刑務所からの発症でこれで刑務所からの発症は381症例目になります。その他、セブ市内の複数のバランガイから多数報告されており、市内の合計感染者数は1844名に達しました。
本日は以上となります。感染経路不明の新規感染が多く、少なくとも一般市民が把握できる範囲では感染源となるクラスターや感染経路の特定が十分に行われているようには感じられません。来週は月曜日がイスラム教ラマダン明けの祝日とされており、3連休となります。マニラ首都圏、セブともに隔離措置が緩和されモール再開後1週間たちこの連休中に人々がどのように動くか、注目したいと思います。個人的には外出は控えようと思っています。
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