本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお届けいた します。まず本日の感染者数ですが、 ニュースレター執筆時に未発表となっていますので明日以降、 再度お知らせしたいと思います。
【Metro Manila】
昨晩行われた大統領とIATFの会議の結果、 16日以降のマニラ首都圏のロックダウンが6月1日から15日の 間に行われた一般隔離GCQを延長するする形で進められることが 発表されました。大統領は「個人が、 そして国全体が経済を徐々に再開させているが、 決して最小限度の健康を維持することを忘れてはならない」 と注意を呼びかけました。 ロックダウンが徐々に緩和され始めた5月中旬以降もフィリピン国 内では、感染者の増大が止まっていませんが、 感染の中心地はマニラ首都圏から中央ビサヤ地方に移りつつあると して、マニラ首都圏においては「様子見」 を継続する形となります。
大統領報道官は今回、 マニラ首都圏でGCQが延長される理由として、 感染数が2倍に達するダブリングレートが7日未満の基準を下回っ たためと発表しています。 ダブリングレートは人口やエリアを考慮した感染数が2倍に達する までの数値とされていますが、数値の結果としては6. 9日で基準をぎりぎり下回る数値だったようです。 またその他の要因として、医療緊急設備がまだ70% 程度余裕があるためということも大きな理由のようです。 GCQの延長は6月16日から30日まででマニラ首都圏を含む2 4の地域で実施されます。
財務省はコロナウイルス感染対策のため生活の収支に大きな影響を 受けた、中小企業の従業員に対する2か月間の現金給付を約97% 完了したと報告しました。 一人当たりの給付額は5000ペソから8000ペソになります。 給付には銀行口座のほかに、 電子決済アプリの口座なども活用して行われたそうですが、 支給期日から1か月ほど延長してようやく完了を迎えるようです。
民間の調査会社によりますと、 3月から実施されている外出制限のため自宅以外の場所での待機を 余儀なくされている人々が4.5% に上ったとの結果を報告しました。 全労働人口7580万人に当てはめるとおよそ410万人の人々に 及びます。
【Cebu Mactan】
中央ビサヤ地方の中心都市であり、 フィリピン第2の都市といわれるセブ市では、現在、 感染が急激に増大していることを受け、 政府の対策チームIATFが既存の一般隔離GCQから強化された 隔離措置ECQへ逆戻りすることを決定いたしました。 期間は6月16日から30日までになります。 IATFのスペシャルアドバイザーは、 セブ市内の医療専門家から集中治療室は既に満室で、 人工呼吸器も使用できない状況にあるなどの助言を受け決定に至り ました。隣市に当たるタリサイ市でも同様の理由から、 隔離がGCQより一段階厳しいMECQへ逆戻りするよう中央政府 から指示されています。
セブ市とタリサイ市で隔離状況の強化が宣言されたセブ州ですが、 ラプラプ市やマンダウエ市などその他の市町村ではGCQが継続さ れることになりました。 同じく期間は6月16日から30日までとなります。
昨晩の大統領の決定を受け、 再び強化された隔離措置ECQへと入るセブ市では早速、 大手商業モールのAyala Mallが無期限閉鎖を発表いたしました。 各モールは6月1日から始まったGCQにより運営が再開されて以 来、 徐々に各店舗の従業員が出社し運営を取り戻していたところであり ます。
上記と同様にセブ市内の大型ショッピングモール、SM city CebuおよびSM Seaside City Cebuは本日からのECQ実施を受け、 モールの閉鎖を発表いたしました。 なお生活必需品を販売するスーパーや薬局などは開業するとのこと です。 またその他の多くの施設や交通機関で突然のECQ決定に対し、 無期限の閉鎖・運休の発表が相次いでいます。
本日は以上となります。 セブは州都となるセブ市が6月に入り徐々に隔離が緩和して機能が 回復し、 各店舗や交通機関も苦しい状況ながら運営を再開していたところで 今回のECQへの逆戻りは非常に残念な発表であると言わざるをえ ません。一方で、 感染数がこれまでになく増大していることも事実で、 各市民が自覚を持った行動が問われています。 マニラ首都圏もGCQからの変更はなく、 現在の経済状況が改善することは想定しづらい状況です。
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