October 1, 2023

デイリーニュース Vol.88 6月29日

本日も隔離措置の続くここフィリピンより最新の情報をお知らせいたします。まず初めに本日の感染者数ですが陽性感染者数36438名、死亡者数1255名、回復者数9956名となっています。週末から本日午後4時までに2365名が増加したことになります。

【Metro Manila】

  • 感染拡大、多くの地方自治体が境界をクローズ

感染者の増大が首都圏以外でも目立つようになってきた近ごろ、以前のように地方自治体の境界線を閉鎖し、自地域に外部からの人間を入れないようにする取り組みが再燃しています。故郷に帰ろうとしてマニラ首都圏に取り残されていた人々にまでその影響が及んでいるようです。またその門戸を開いている自治体も、実際は帰郷者を厳しい隔離管理下に置き、自宅からの外出を禁じる自宅ロックダウンへと追い込むケースが多いようです。

  • 陸運局閉鎖、スタッフの感染確認

マニラ首都圏ケソン市にある陸運局では職員の感染が確認されたため、本日から営業停止となるようです。具体的な再開日程は示されておりません。陸運局では本日29日から乗り合いタクシーUVExpressの運行再開が発表されていましたが、その運営がどのようになっていくのか不明です。

  • マカティ市、バーの客逮捕、100名以上

28日日曜日、マカティ市内の高級屋上バーで酒類の飲食を行っていた客100名以上がSocial Distanceなどの規定を無視していたとして逮捕されたそうです。店内には店のオーナーや従業員、フィリピン人や外国人の利用客を含めかなりの人数がいたそうですが、全員逮捕されたそうです。客は飲酒を行いSocial Distanceの維持などが一切行えていない状況であったようです。マカティ市は30%未満の収容率でレストランでの店内飲食を認めていますが、バーは依然として禁止されています。

  • 980台の乗り合いタクシー運行再開

本日29日月曜日より980台、マニラ首都圏内の合計47路線で乗り合いタクシー(UV Express)が運行再開されることが発表されました。陸運局は各ドライバーと運営会社に一列に最大2名までの乗車、そして運転手への必要な衛生への配慮を明記し、順守されない場合、そのドライバーおよび運営会社に運営権のはく奪の可能性もあると強調しました。ジープニーも再開が望まれていますが、現時点では具体的に日にちは明かされていません。

  • フィリピン感染増大、西太平洋地域で最速

世界保健機構WHOの発表によると6月16日以降の感染者増大速度は22の国と地域中でフィリピンがダントツで1位であったことを発表しました。この間のフィリピン国内の感染増大は合計8143名ですが、同期間で2位であったシンガポールは2351名に留まるそうです。フィリピンは5月15日にロックダウンの緩和を開始してから6月27日土曜日までに11868名の感染者が増大しています。
【Cebu Mactan】

  • 新たな感染の中心地に、中央政府

中央政府の対策チームはセブ市が新たにコロナウイルス感染の中心地となったことを改めて表明しました。重傷者や生命の危機にあるケースも多くアラームが鳴り始めていると認識しています。セブ市長も感染の中心となっていることを認めつつも、隔離の状況を緩和することが望ましいと経済の再開を目指したい意向も覗かせました。

  • ビサヤ地方、合計感染8000名越え

ビサヤ地方保健省は28日日曜日にセブ市を含む地方内の陽性感染者数が8000名を超え、8230名となったことを発表いたしました。これは6月25日に同域で7000名を超えてから、たったの3日後の出来事でこの3日間で約1000名もの感染が報告されたことになります。このうち今も症状があり、回復または死亡に至っていないケースは5044名いるそうです。

  • セブ市邦人死去、脳卒中、医療崩壊か

昨日、28日夜の速報でセブ市在住の邦人が脳卒中のため亡くなったことが発表されました。セブ市で観光業を営んでいた邦人男性のようですが、速報によると新型コロナのため病院が満床で十分な救急医療が受けられなかった可能性があるようです。そのほかにもセブ市ではコロナに似た症状を訴える白人男性が病院をたらい回しにされるなど、医療崩壊が近いとみられています。

  • 宗教催事実施、セブ市バランガイ

セブ市内のバランガイで27日土曜日の午後に宗教催事としてフェスティバルが開催され、多くの住民が群がっている映像が鮮烈に報じられました。バランガイ、バスカサンニコラスで行われたこの行事はセブ市中の注目を集め、市長をはじめとする役人はバランガイ長に説明と、厳しい調査を行うことを求めています。一方でバランガイ長はこのような催事が取り行われることを一切把握していなかったと申しています。同バランガイはセブ市内でも感染のホットスポットと言われており、少なくとも90名は感染者がいると言われています。

  • セブ市行政命令、ECQの規則変更

セブ市ではより厳しいECQを実施するために、セブ市長からの行政命令でいくつかの規制やルールが変更されたようです。まず先日から伝えられている発行済通行パスの無効化と新しいパスの発行。これにより再度、外出できる人間を世帯ごとに制限し厳密化するようです。さらに人が集まりやすい域内の市場でも名字ごとに入場可能な曜日を仕切り、一度に入場する人数を徹底的に減らしていくほか、外出制限の時間も午前6時から午後8時までに規定したようです。

本日は以上となります。7月からの隔離状況ですが、当初本日、大統領会議が開かれる予定だったのですが、最終日の明日6月30日に延期されたようです。毎回ですが、変更があるたびに事業運営上の大きな対応が必要となるケースもあり、そのような重要事項を前日まで引き延ばしてしまうような処理能力が、そもそもフィリピンで感染対策がうまくいかない要因の根本的な要素に感じたりします。セブでは医療崩壊による不幸な事故が既に聞こえ始めており、マニラでは経済の再開を図るたびに、感染が増えている状況です。