April 19, 2024

日本 – フィリピン

自粛12日目、東京都の感染は一日293名となり1日の最大数は2日連続で記録更新となったようです。景気刺激のため導入されたGoToキャンペーンと並走する形での感染数増大であったため、中央政府も政策の見直しに追われています。東京都を割引対象外とするほか、その他の付属条件が後から出てきており国民から不満の声があがっているようです。東京都ではこの週末は自粛モードが加速しそうな様相です。 日本政策金融公庫ではこの6月で3兆円にも及ぶ企業の資金繰り支援を行ったそうです。額は1企業で最大6000万円を無利子で借り入れられるほか、経産省など各関連役所からも支援金の持続化給付金、各市町村もそれぞれの支援策を打ち出しているところが多くあります。その上で特別給付金が1個人辺りにも給付されました。日本国内でいかに多くの人々が中小企業に勤め、今回のような世界的なパンデミックに派生した経済危機において中小企業を下支え、国民の雇用を維持するという意図が明確に伝わります。 一方でフィリピンはまず国民への給付金は一人当たり8000ペソが支給されましたが、支給までには2~3か月程度の時間がかかりました。挙句、給付に際し不正を働いた自治体も浮上しています。これらが事実の場合は刑事罰に問われます。またフィリピンでも中小企業支援と銘打った融資制度が準備されましたが、実態として最大50万ペソで5~6%程度の借入金利となったようです。借りることができたとしても、1か月で消費してしまうような金額です。その間、大手財閥は商業店舗のリース料金を免除するなど、各社中央政府への「恩売り」に走っているニュースが日々報じられました。フィリピンも日本同様に中小企業が多くの国民の雇用を支えていますが、その中小企業へ十分な支援が行われず結果的には国民の雇用が危機にさらされています。全てのことが完璧にできる政府などありえませんので、このような2つの違う国を体感する私としましては、やはり日本政府の方が評価に値するのではないかと思う次第です。 これからフィリピン国内ではさらに多くの失業者が増える見込みです。詳しくはこちらの動画をどうぞ。 https://youtu.be/kQtniybA_qw

自粛11日目、もう少しで自粛要請期間も終わります。帰国当初は日本の感染対策があまり根付いていないような印象を受けていましたが、最近は違う印象を持っています。たまに食料買い出しなどに出たときに見かける飲食店は、やはりどこも稼働を自主的に下げて運営している様子です。来客を予約性にして接客に対応している小売店の張り出しなども見かけました。またオンラインを介してミーティングを行った際も個々の意識が本当に高いように感じます。政府が発表していたGo Toトラベル策も東京都の感染数増大に合わせて計画変更を行うなど対応が早いです。本日は東京都で新規感染が286名報告されていて、1日の感染数で過去最大だそうです。感染検査数の増大などの要因もあるようですが、東京都も率直に数字を解析し、注意喚起を状況に合わせて強弱する対応が行われており、個人的には的確で好印象な対応だと思っています。  

  自粛10日目、東京都は感染が拡大していると思われると判断を下し緊急記者会見を開催しました。都知事のほか、専門家も参加し判断に至った経緯と今後の方針を発表しています。また警戒レベルは4段階で最高位となりました。都は感染者数の推移で1週間の陽性感染数が平均168.4名となり前の週の約1.5倍になっていること、感染経路がわからない患者が77.3名になっていることなどが判断の要因であると発表しています。一方で4~5月ごろのいわゆる感染第1波と比べ、陽性者の中で若者が大きな比重を占めるほか、重症例も少ないなどの変化もあり状況に応じた対応が必要と考えているとのことです。単に感染数のみを追うのではなく、年齢別、重症例別などで考慮し判断を行っていくこと、いたってシンプルなプロセスだと思いますが必要な考えだと思います。日本全国で自粛要請を緩和し、飲食店や居酒屋も運営される中ある程度感染者数が増えるのは仕方がないですし、まして活動量の多い若い世代であれば必然的な推移であるように感じますし、個人的にはこのような推移をみるとやはりコントロールできているという印象が強まります。 フィリピンは本日15日がGCQ最終日、明日からどのような措置をとるのか気になるところです。  

自粛9日目になります。東京都は本日143名の感染を確認したとのことです。また感染経路が多様化(介護施設や職場、会食の場など)しているという報道も見受けられ、まだまだ気持ちのゆるみは禁物という警鐘を鳴らす投稿などが多く拝読できました。なお日本の12日時点での総感染者数は21459名で1日の感染数は391名だったそうです。12日日曜は久しぶりに東京都の感染数が200人を切った日でしたが、その他の県も併せて391名増加ということで決してまだまだ少ないとは言い切れないです。しかし、フィリピンの状況も日々注視している身としては、これだけ経済活動が続いていて(例えば交通機関は常に動き続けているなど)これだけの感染数に抑えていることはやはり日本モデルという感染対策の成果であると感じます。フィリピンでは自社他社に関わらず、まだまだ交通機関の欠如により出社できない従業員も多くいる次第です。 個人的には人口動態や経済規模、商業規模などが類似する国で比較的感染が収まっているような国をモデルとして研究・検証し取り入れるなど、抜本的に自分たちのやり方を見直す必要があるのではないかと感じます。実際には対策チームの決定が感染数の増大以外のどのような要素やモデル参照などを行っているかは不明です。 例えば日本。多くの違いを含む2か国ですが、アジア系民族であり似通ったところももちろん多数あります。 類似点 人口:日本(約1億3000万人)、フィリピン(約1億1000万人) 首都圏人口:東京、マニラ首都圏いずれも1200万人規模 地形的特徴:島国、複数の島からなる地域で構成される国 相違点 経済力:日本>フィリピン 国民性: 日本は同一言語の単一民族的 フィリピンは複数言語の多様な民族性的 移民の多さなど *個人的見解含む もちろん日本じゃなくてもよいわけで、例えば隣国のマレーシアやタイは一度、感染が増大したもののロックダウンなどにより徐々に落ち着きを見せ感染者数の少なさでフィリピンと大きな差があります。 感染が増大しているのでロックダウンするとか財政が圧迫されたので経済を回したいとかは当前の感情論であり、そのために何をすべきか?という議論と考察や研究が少なくとも一般にわかる範囲では少なすぎます。建設的な議論が行われるようになればよいのですが…

自粛8日目、早くも帰国して1週間が経過しました。東京都は5日ぶりに感染数が200名を切り周辺3県とともに移動の自粛を呼びかけるなど、あくまでも個々の自主的な動きを求める対策を継続していく姿勢です。もちろん特措法で可能な行動の制限が最大でも「自粛の要請」に留まるということでの対応ですが、この週末に移動を控えた人は多いのだろうと感じます。私自身、自宅待機中ですので街の様子が感じられないのが残念ですが、要請されている14日間の待機のためこの後、もう丸1週間は自宅待機となります。 日本では相対的に若年層、特に20代以下という若い年齢層での感染が増えていることも注目されています。フィリピンのニュースではそもそもどのような年齢層がという議論がないためわからないのですが、日本に限って言えば確かに夜遅くなっても、若者が集団で歩いているような会話が窓を開けていると聞こえてくることがしばしばあります(気のせいかもしれませんが)。20代、それも学生ともなれば授業は再開されず、自粛自粛と言われてもエネルギーをもて遊び、ちょっと友達と外出という気分になってしまうのでしょうか?行動制限を強要するのではなく、行動を自粛する日本のスタイルだとやはり自制が効きにくい若い世代が動き出してしまうものだろうか、などと感じました。   先週までのフィリピンのウィークリーアップデートが新たに動画としてアップデートされていますので、 1週間を振り返るにはぜひご覧ください。   ウィークリーアップデート7月11日 https://youtu.be/V5VJQEqitmw

日本帰国6日目、外出自粛のため大きな変化なしです。帰国後もフィリピン現地からスタッフの連絡は絶えず携帯が鳴り続けます。外出自粛初体験となりますが、自己判断に委ねられるので外出しようと思えばいくらでもできます。自粛の判断を個々の裁量に委ねる日本式の取り組みだなと実感しているところです。食料購入のためコンビニだけにはいきますが、たまにマスクを着けていない人も散見されます。自粛の要請とロックダウンの違いはこのようなシーンで見かけられるもので、もし今のフィリピンでこのような人が路上にいた場合、即逮捕になります。   日本国内の昨日の新規感染数は429名だそうです。このような差が出るのは非常に不思議です。政府指導(ロックダウン)に従う上辺の感染対策ではなく、個々の意識と感染に対する知識の実践なのでしょうか?日本人がそもそもコロナウイルスに強い素養があるという考えもあるようです。マスクをすることがイコール100%感染をしないこと、させないことではないことは確かです。ちなみにセブ市の方ではマスク着用すら徹底できていない様子などがSNSなどでよく見かけます。マスクをすることが感染防止の一助になることも間違いないようです。マニラ―セブの違いは私たちのウィークリーアップデートの動画がわかりやすいですので、ぜひ参考にしてみてください。 ウィークリーアップデート7月4日 https://youtu.be/FtR4wTAmElo ウィークリーアップデート6月27日 https://youtu.be/b4T7F7kyKz8 ウィークリーアップデート6月20日 https://youtu.be/5DzbsJL_QXA  

帰国4日目、日本は連日の豪雨災害で東京都内にいますが毎日雨模様です。九州南部エリアの被害は特に甚大なため、現在世間で最も注目を集めるニュースになっていますね。そのような中、東京都でも感染が緊急事態宣言下の4月以来3か月ぶりの200名越えとなったようです。そのため23区内の区長が独自に自粛要請を行うことを検討している自治体もあるようです。このあたりの動きは現在、フィリピンでも行っている市町村単位が自主的にロックダウンを行うなどと似たような発想なのでしょう。ただし全体的な感染数はフィリピンの方が2倍以上多く、人口数や島国といった地理的要因が似通ったフィリピンと日本だけにこの差は大きいと言わざるを得ません。 先日、帰国した際の様子を動画にまとめました。なかなか得られない情報なのでぜひご覧ください。 https://youtu.be/ZwKrIEe_X3s 地理的要因…確かに似ているんです、そして人口数も。日本もフィリピンも同じく島国でアジア圏内では人口大国ともいえるほどの人口もあります。どちらも1億人以上の人口です。日本1億3000万人、フィリピンは1億1000万人。世界人口ランキングは10位前後でこの2か国の間にはメキシコ1億2000万人が入るのみです。もちろん所得と物価の差(いずれも日本が圧勝)、人口動態(フィリピンが圧倒的に若い)など違いがあるのは当然ですが、共通項も多いです。 ではこのコロナの感染においてこの2か国での違いはどこか?私はこの差はOFWだと思っています。フィリピンは人口のおよそ1割、つまり1000万人近い人口が普段海外に出て仕事をし、フィリピン国内へ送金を行っているのです。その量、およそ国内総生産GDPの10%と言われます。対する日本は先進国中最もパスポート所有率の低い内国心の強い国です。一説によるとパスポート所有率は人口の20%程度しかいないそうです。フィリピン人なんて海外に行ったことはないけどパスポートは持っているというくらいで非常に対照的です。 コロナ下においてOFWが及ぼした影響は主に2点あると考えています。一つは単純に失業し帰国する人が多いこと。人の密集を避けることが望まれるこの時世で全てのOFWではないせよ、既に50万人は帰国しているそうです。もちろん他国で感染して帰国する例もあり、そうなると空港などはほんとに危険なエリアです。二つ目は彼らOFWが支えていたGDP10%分にも及ぶ国際送金の喪失。ただでさえ国家予算が潤沢に必要となるこのような有事において、稼ぎ頭を失ったというのはフィリピン政府の本音です。 OFW政策の良し悪しをここでは語りませんが、間違いなくコロナ対策と経済においてダメージが大きかったと感じる今日この頃です。   えぞえ

帰国3日目を迎えました。現在は空港で受けたPCRの結果待ちのため、食品の買い出し以外で外出しない生活を送っています。まだ正確な検査結果は出ませんが、事前の情報で検査から丸2日たって何も連絡が無い場合、陰性であったと個人判断して問題ないようです。個人的にはコンプライアンスもありもうしばらくは自粛を行うつもりです。 そんな中、日本では現在、九州南部の暴雨による災害が最も注目されるニュースとなっていますね。被災地の方々には、このような時勢、避難所でもコロナの脅威を恐れる日々が続いているものと思われます。一日も早い復旧を願うばかりです。 日本に帰国したったの数日ですが、気になっていることがあります。手指の消毒をする回数が圧倒的に減ったのです。フィリピンでは至る所で消毒用のエタノール液が準備されています(自宅にもあります)。家の玄関、コンドミニアムの入り口、オフィスの入り口、オフィスビルの入り口、コンビニの入り口、自家用車の中、レストランの入り口、ショッピングモールの入り口といったあらゆる入り口に消毒スプレーが準備されています。この4か月間のフィリピンロックダウンの生活で習慣化していたので、日本の衛生面への配慮に戸惑いを感じています。それにもかかわらず、日本は約1か月ほどの自粛要請にてある程度の感染拡大のコントロールを可能としました。驚くべき成果です。フィリピンでは公共交通機関すら復活していないのに、再びロックダウンの強化が中央政府で議論されているようです。この反比例に私は大きな違和感を感じます。 帰国後の自粛が終了し、活動範囲が増えればこの違和感を払しょくできる理由が日本にはあるのか?こんな時だからこそ、「国際人」である視点をフルに活用したいと思っています。7月4日時点での週次アップデート動画がアップロードされましたので是非、合わせてご覧ください。