October 1, 2023

フィリピン国内の感染数減少傾向

東南アジア域内でインドネシアに次ぐ38万8000人の累計感染数を記録しているフィリピンですが、10月後半は缶1日の感染数が平均で2000人を下回り、これまでより1日の感染数は減少傾向にあるようです。

コロナ新規感染、減少傾向に 厳しい対策効果、制限緩和も視野

フィリピン国内で新型コロナウイルスの新規感染者の減少傾向が続いている。1日当たりの全国の新規感染者数は2,000人を下回り、感染者数が多いマニラ首都圏でも減少傾向が顕著だ。外出・移動制限や外出時にマスクとフェースシールドの着用を義務付ける厳しい対策が奏功しているようだ。政府は首都圏で実施している外出・移動制限の緩和措置について、年内に一段の緩和に踏み切る可能性を示唆している。

以下NNAより抜粋

フィリピン大学の調査チームによると、9月20~26日は1日当たりの感染者数が平均2,900人だったが、10月25~31日は同2,000人を下回った。一方、新型コロナ感染者1人が平均で何人に感染させるかを示す「実効再生産数」は0.86となった。直近で最も低かった10月中旬の0.81から再び上昇しているものの、感染拡大の目安となる1を下回っている。

首都圏では1日当たりの感染者数は10月25~31日が平均780人となり、9月20~26日の同1,700人から大幅に減少した。実効再生産数も0.72と低い。陽性率は6%と、世界保健機関(WHO)が理想とする5%に近づいている。

ただ首都圏の病院では、重症患者向けの集中治療室(ICU)の使用率が5割前後と依然として高い。自治体別に見ると、医療体制や感染者数などからマカティ市とマラボン市で感染リスクが高まっている。

フィリピン大の調査チームは、国内の感染者数は減少傾向にあるが、対策を怠ればすぐに増加に転じる恐れがあると指摘。欧米では感染が再拡大しているとして、警戒を呼び掛けている。

政府は3月中旬から7カ月半以上にわたり外出・移動制限を続けている。国内の新型コロナの感染者数は今月4日時点で累計38万8,137人となった。世界で24番目に多く、東南アジア域内ではインドネシアに次ぐ規模だ。

新規感染者が減少したのには別の事情もあった。国内では先月、最大規模の新型コロナ検査能力を持つフィリピン赤十字が、フィリピン健康保険公社(フィルヘルス)向けに実施していた検査代金が未納として検査を停止。今月に入り再開したが、足元の新規感染者が減少する一因になっている。

ただロケ大統領報道官は、現状を認めた上で「(感染者の減少は)徹底した感染対策の効果が大きい」と説明した。

政府は外出・移動制限について、全国で来年3月までに厳格度で最も低い4番目の措置にすることを目指している。首都圏は3番目の区分になっているが、ロケ氏は「来年3月まで区分が変わらないわけではない」と述べ、年内に一段の緩和もあり得ることを示唆した。