June 14, 2024

海外出稼ぎ帰国 30万人に

フィリピンに関わりのある人であれば誰もが知っている、OFW いわゆる海外出稼ぎ労働者ですがこの度の世界的なコロナウイルスの感染流行により多くの方々が帰国しています。

政府の支援を受けた人たちだけで既に30万人を超えているようで、年末にかけてさらに10万人増加する見込みです。多くの理由は出稼ぎ先の国での失業とのこと。

自費で帰国した人も相当数いるようで実態はまだまだ多いと思われます。彼らの出稼ぎ先での失業と帰国はフィリピン政府の財源圧迫の大きな要因の一つでもあり、政府としても頭の痛いところです。

本来、OFWは国のGDPの10%もの収支を担う、いわばフィリピンのヒーロー的存在で国家も戦略的に海外で働ける人材を育成した結果の大きな功績でした。それだけに皮肉にも今年は財源悪化をもたらしてしまいました。

帰国したOFWが早急に海外に出稼ぎに出ることは想像しがたく、国内での失業者に輪をかけて就職難となりそうです。

以下、NNAより抜粋

海外出稼ぎ者の帰国30万人に コロナで失業、送金2%減も

海外出稼ぎ大国のフィリピンで、新型コロナウイルスによる失業などを理由に労働者の帰国が続いている。世界的に感染が拡大してから政府が退避支援を実施したのは累計30万人を超え、年末にかけてさらに増えそうだ。多くの家計を支える出稼ぎ労働者の帰国は消費を冷え込ませているが、今年の海外からの本国送金は前年比2.0%減にとどまる見通しだ。

外務省が帰国を支援した出稼ぎ労働者は、2月から12月13日までで30万838人だった。うち陸地勤務者が70%、海上勤務者が30%を占めた。年末にかけてさらに10万人が帰国する見込み。

先週だけでも外務省の支援で約1万3,500人が帰国した。各国が渡航制限を続けている影響で、通常の民間機による帰国は難しく、外務省が特別便の手配を続けている。同省によると、退避を目的とした特別便の運航規模は過去最大になっている。

外務省による支援を受けず、自主的に帰国している人も一定数いる。帰国後に政府が出身地への帰郷を支援した海外出稼ぎ労働者の数は約35万人に達している。

海外にいるフィリピン人のコロナ感染は緩やかに増えている。15日時点の感染者数は累計1万2,446人、死者数は同861人だった。帰国者が増える一方で海外にとどまり働き続けるフィリピン人も多く、海外での感染者は今後もしばらく増加傾向が続きそうだ。

帰国者の増加は政府の財政を圧迫し続けている。ベリヨ労働雇用相によると、海外出稼ぎ労働者の退避と現金給付に約50億ペソ(約108億円)の予算を割り当てる法案が下院で可決した。コロナで影響を受けている全ての出稼ぎ労働者に、一律200米ドル(約2万800円)を支給する内容になっている。

出稼ぎ労働者の帰国ラッシュは、海外からの本国送金の下押し要因にもなる。フィリピン中央銀行は、今年の送金額が前年比2.0%減少するとの見方を示す。ただサウジアラビアやシンガポールなど複数の国が条件付きで外国人の入国規制を緩和していることから、当初見込みの5.0%減からは下落幅が縮小する見通し。1~9月は前年同期比1.4%減にとどまっているという。

賃金の高い海外で働き、国内の家族に仕送りする出稼ぎ労働者の帰国は国内消費に打撃となり、経済回復を遅らせる一因になると懸念されている。国内総生産(GDP)の約1割を占める海外からの送金の落ち込みが小幅にとどまれば、コロナで打撃を受けた国内経済の回復の一助となりそうだ。