June 25, 2024

産業向け不動産、市況堅調に 首都圏南方、外出制限が追い風

コロナショックにより産業構造の変換も起こると再三お伝えしてきているが本日注目の記事が出たのでピックアップしてみたい。

ロックダウン(移動制限)を背景にインターネット通販の拡大で倉庫需要が押し上げられているようだ。

非常に興味深い不動産の需給バランスなので今後も注目していきたい。

NNA8月5日号より抜粋

フィリピンの首都マニラ南方に位置する産業集積地の不動産市況が、2022年まで堅調に推移する見通しだ。新型コロナウイルス対策で実施されている外出・移動制限を背景としたインターネット通販の拡大で、倉庫需要が高まることなどがけん引役になるとみられる。米中対立が長期化する中、フィリピン政府が中国に拠点を置く外資企業の誘致に力を入れていることも追い風になりそうだ。

日系企業の入居も多いカビテ経済特区(CEZ)=カビテ州(NNA撮影)

日系企業の入居も多いカビテ経済特区(CEZ)=カビテ州(NNA撮影)

米系不動産サービス大手コリアーズ・インターナショナル・フィリピンは、マニラ南方の工業団地が集積しているカビテ州、ラグナ州、バタンガス州で、20~22年の産業向け用地の新規供給面積が200ヘクタールに上ると予測。多少変動するものの空き地の比率は、20~24年には平均で5.5%の低水準にとどまるとの見方を示す。

フィリピン統計庁(PSA)によると、今年1~3月期の海外直接投資(FDI)認可額は前年同期比36.2%減の293億5,650万ペソ(約642億円)だった。新型コロナの感染拡大で長期投資を見送る動きが広がり、8四半期ぶりの低水準となった。

足元では電子機器の需要低迷を背景に、一部の企業が工場の拡張計画の延期を余儀なくされた。外出・移動制限で工場の作業人員が制限されたり、公共交通機関の運行停止で出勤が困難な従業員が出たりしたことなども影響を及ぼした。

ただコリアーズは、こうした中でも3州への投資は底堅いと指摘。1~3月期のFDIのうち、輸送・倉庫が37%、製造業が34%を占めていることから、産業集積地への不動産需要は今後も高まるとの見方を示す。輸送・倉庫では英国と米国、製造業では中国の企業による投資が活発という。

外出・移動制限の実施で自宅にいる人が増え、食品・飲料、医療品などの需要が高まっていることも追い風だ。ネット通販業者や加工食品の販売事業者、飲食チェーン、飲料メーカーなどが3州で倉庫や工場といった施設の新設・拡大を検討していることから、コリアーズは倉庫の賃貸料が21~22年に4.8%上昇すると予測する。