June 14, 2024

離婚が違法、一夫多妻制? フィリピンの結婚事情

令和の日本ではあまり馴染みのなくなった拡大家族。フィリピンでは当然のように多くの家庭にあります。家族を大切にする文化が根付いており、家族行事も親戚総勢で行われます。しかしそんな家族愛に満ちた文化の裏側には、日本ではなかなか考えられない法律があります。

  1. 離婚は違法

フィリピンは世界で唯一の離婚が法律で禁止されている国です。その背景にはフィリピンの歴史が関係しています。

フィリピンは1565年から300年以上にも渡り、スペインによって植民地とされていました。その影響により現人口の約8割以上がカトリック教徒とされています。そのカトリックの教えが現代にも根深く残り続けており、国の法律も影響を受けています。

結婚は神に誓う神聖な儀式であることから、カトリックでは離婚然り中絶が法律で禁止されています。しかし離婚は禁止されていますが、結婚自体を取り消し初めから無かったことにできます。ただその法律を行使するのに多額の裁判費用がかかることから、富裕層のための救済処置の制度になってしまっているのが現状です。したがって望まない妊娠をしてしまっても産む選択肢しか与えられず、苦しむ女性が大勢いるのが社会問題となっています。

ー 離婚ができないならば不倫してしまえ!?ー

入籍後の生活で結婚相手の恋人の時では知られざる本性が見えてくることがあります。相手がお金にだらしなかったり浮気を繰り返したり。フィリピンはそんなパートナーでさえも離婚を国は許してくれません。それなら「隠れて新しい家庭を持ってしまえばいいのではないだろうか!」と考え付く人は少なくないでしょう。しかし、フィリピンでは不倫や重複婚も違法です。しかも不倫においても女性が圧倒的に不利な仕組みになっています。

夫は妻が他の男性と不貞を働いていたことを証明するだけで罪として認められます。一方で妻が夫の不倫を証明するにはどれか、または下記の項目の全てを行う必要があります。

ー同棲している自宅に夫が愛人を連れ込んでいた

ー夫が不貞を働いているところをスキャンダルにする

ー愛人を他の場所で住んでいた

どれも徹底的に張り込んでおかないと、証拠が掴みにくい条件だと思われます。また罪に関しても女性の方が重いです。

不倫をした妻とその相手はそれぞれ最大で6年間の懲役が科されます。一方で、不倫した男性は女性より罪の階級が一つ軽く、最大で4年間の懲役であり、その相手には懲役すらなく、罰が与えられるそうです。

参照: Republic of the Philippines Philippine commission on woman

https://pcw.gov.ph/eliminating-discrimination-against-women-in-the-revised-penal-code-rpc-decriminalizing-adultery-and-concubinage/#:~:text=The%20Philippines%20is%20one%20of,infidelity%20in%20a%20general%20sense

2. 一夫多妻制

西アフリカやインドに多いイメージのある一夫多妻制。フィリピンではなんとイスラム教徒に限り合法とされています。1人の男性に対して最大4人の奥さんを持つことができます。イスラムの教え自体も4人までとされているようですが、国によって許容している奥さんの数は異なるようです。実は一夫多妻制のイメージがあまりないような国でも、イスラム教徒に限り違法とされていない国が探してみると意外とたくさんあります。アジア圏にも同様に、イスラム教徒のみ複婚を合法としている国があるようです。それなので、フィリピンが特別珍しい事例ではないようです。

フィリピンの結婚事情は、側から見るよりかなり複雑で、女性にとって厳しい条件が多いです。日本で生まれ育つと宗教とは無縁に過ごしてきた人が多いと思います。ですので、フィリピンに移住することになった際は、恋愛面では十分に気をつける必要がありそうですね。

Polygyny legal up to four wives, but only for Muslims.

https://www.catholicsandcultures.org/philippines-faith-and-family-hand-hand-divorce-illegal
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